株式投資の世界でよく聞く言葉、「安く買って高く売る」。
シンプルで魅力的ですが、この考えだけで市場に挑むと、多くの人が途中で資金を失います。
勝ち続ける投資家は、ただ安い・高いで判断しているのではなく、企業の価値を数字で測るファンダメンタル分析と、売買タイミングを見極めるテクニカル分析を掛け合わせています。
この記事では、その黄金方程式を具体的に解説します。
投資信託で資産形成 ひふみ投信
■ ファンダ×テクニカル=なぜ最強?
ファンダメンタル分析は「何を買うか」を決める道具。
テクニカル分析は「いつ売買するか」を決める道具。
どちらか一方だけだと、
- ファンダだけ → 割安株を買っても、何年も株価が動かないことがある
- テクニカルだけ → 方向感を見誤ると損切り続きになる
両方を組み合わせることで、「良い企業を、良いタイミングで」売買できるようになります。
■ 黄金方程式の3ステップ
ステップ1:ファンダで“銘柄選定”
- 財務健全性(自己資本比率40%以上、有利子負債比率低め)
- 収益性(ROE10%以上、営業利益率の安定)
- 成長性(売上高が3年以上増加傾向)
- 配当政策(減配がない、配当性向50%以下)
この条件でスクリーニングすると、長期的に伸びる企業が絞り込めます。
ステップ2:テクニカルで“エントリーのタイミング”を決める
- 移動平均線でトレンド方向を確認
- RSIで過熱感を判断
- ローソク足で反転サインをチェック
例:
25日移動平均線に接近+RSIが30%以下+長い下ヒゲ陽線 → 反発期待の買いサイン。
ステップ3:売却ルールを事前に決める
- 利益確定:目標株価に到達したら売る(例:+15%)
- 損切り:想定を外れたら即撤退(例:−5%)
- 分割売却:半分利益確定+半分はトレンドが続く限り保有
この「出口戦略」を決めずに投資すると、利益を伸ばせず、損失を拡大します。
■ 実践例
例:ITサービス企業B社
- ファンダ:PER12倍、ROE12%、売上高5年増、自己資本比率55%
- テクニカル:株価が75日移動平均線上、RSI35%、下ヒゲ陽線
→ 中期的成長+短期反発のタイミングと判断し、購入。
→ 株価15%上昇時点で半分利益確定、残りはトレンド終了まで保有。
■ 注意点
- ファンダの良い企業でも短期的に下落することはある
- テクニカルサインは騙しがあるため複数組み合わせる
- ニュースや経済指標の影響も無視できない
■ まとめ|「何を」「いつ」買うかを科学する
勝ち組投資家は偶然ではなく、**選定の根拠(ファンダ)+売買の根拠(テクニカル)**を持っています。
- ファンダで長期的価値を見極める
- テクニカルで最適なタイミングを狙う
- 事前に出口戦略を設定して感情を排除
この黄金方程式を身につければ、「安く買って高く売る」以上の世界が見えてきます。

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