はじめに:「投資信託は、買って終わり」ではない
毎月コツコツ積み立ててきた結果、
「評価額が500万、1000万を超えてきた」
そんな投資信託中・上級者の方も増えてきました。
ここからは「どう守るか」「どう増やすか」の戦略が重要になります。
今回はその具体的な3つのポイントを解説します。

① リバランス戦略:投資比率の“ゆがみ”を定期的に修正する
投資信託を長く続けていると、資産の内訳が徐々に偏ってきます。
たとえば…
- 株式ファンドが好調 → 全体のリスクが高まる
- 債券ファンドが低迷 → リスクヘッジ効果が薄れる
✅ 対策:
半年〜1年ごとにポートフォリオを見直し、
元の比率(例:株70:債券30)に戻す「リバランス」を実行しましょう。
📌 ※NISA口座での運用は売却による課税がないため、リバランスがしやすいのも強み。
② 出口戦略:いつ・どうやって利益を確定させるか?
投資信託で最も見落とされがちなのが「出口戦略(=売るタイミング)」です。
【よくある失敗】
- 好調時に売れず、下落で含み益が消える
- 全額一気に売ってしまい、税負担が増す
✅ 戦略例:
- 段階的な売却:毎年100万円ずつ現金化(税負担分散)
- 利益が〇%に達したら一部売却
- ライフイベント(住宅購入、教育資金)にあわせて売却
📌 ゴールを明確にすることで、冷静な判断がしやすくなります。
③ 税制メリットの最大化:NISA・iDeCoの賢い使い分け
資産が増えるほど、税金対策は必須になります。
制度 | 特徴 | 活用法 |
---|---|---|
NISA(新NISA) | 利益非課税・年間360万円まで | 投資信託での長期運用に最適 |
iDeCo | 掛金全額所得控除・運用益非課税 | 老後資金として使える |
✅ 新NISAは成長投資枠+つみたて枠の併用が可能
✅ iDeCoは出口戦略(受け取り方)で税負担に差が出る
まとめ:「育った資産」は“守り方”で差がつく
投資信託の世界では、「増やす」フェーズから「守る・最適化する」フェーズへ移行することが成功のカギです。
- リスクを抑えるリバランス
- 利益を逃さない出口戦略
- 税金を味方につける制度活用
これらを理解し、実行に移せるかどうかで、数年後の資産は大きく変わります。

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